バリューマネジメント株式会社は「日本の文化を紡ぐ」という理念を元に、重要文化財や重要伝統的建造物群保存地区、門前町、名勝、城をはじめとする、民間が保有する歴史的建造物、国や行政が保有する歴史的資源、神社仏閣が保有する資産などを利活用することで、建物やまちなみの維持保全を実現し、日本文化の持続可能性を追求する事業活動を行なっています。
現在、文化財など歴史的資源の多くは税金によって保全されていますが、財源によって残すには限界があります。今まで保有してきた国や自治体、地元の名士など民間も維持保全する体力が無くなっているという現実があります。そのためまちや建物に必要性を作りマネタイズして、まち自体が本来あるべき形で自走しなければ、長期的に残すことは出来ません。地元向けには「ハレの日利用」、外部の人向けには「観光利用」として必要な価値を作ることで、税金に頼らずマネタイズし、長期的な維持保全が可能となります。
また、まちや建物に多くの人が集まることで、まちが潤い、雇用が生まれ、まちの未来を創るサイクルに繋がっていきます。
バリューマネジメントの「日本の文化を紡ぐ」取り組みにより、まちや建物が「価値ある日本文化」として後世に残っていく事業活動そのものが、社会課題への取り組みであり、持続可能性を生み出しています。
■ESG活動のプロジェクト名
「愛媛県大洲市の町家・古民家等の歴史的資源を活用した観光まちづくり」の事例
■プロジェクト概要
バリューマネジメントは、G20大阪サミット 2019にて夕食会の舞台となった、大阪城西の丸庭園 大阪迎賓館をはじめ、重要文化財などの歴史的建造物の保全と活用を数多く成功させてきました。
その実績を経て、建物だけではなく、歴史地区の保存と活用への取り組みとして、近年「歴史的資源を活用した観光まちづくり」を進めています。バリューマネジメントの位置付けとして強みになるのが、内閣官房観光戦略実行推進室 歴史的資源を活用した観光まちづくりユニットメンバーへの選定と、2017年の経済産業省「地域未来牽引企業」選定が挙げられます。
これらの実績や、実際の観光まちづくりにおける専門性に期待され、大洲市よりお声がけいただいたことをきっかけに、バリューマネジメント株式会社、NOTE、株式会社伊予銀行および大洲市が、2018年連携協定を締結しました。”
大洲市は松山空港から車で約1時間とアクセスは決して良いエリアではありませんが、木造復元天守と重要文化財に指定された櫓を持つ大洲城や、城下町に残る町屋や古民家、明治期の貴重な建築で重要文化財である臥龍山荘をはじめとした歴史的価値の高い資源を有しています。これらを保全していくには税金だけでは限界があり、民間が積極的に活用し、残していかなければなりません。
バリューマネジメントは大洲市の観光まちづくりの柱をこの町のフラッグシップである大洲城と旧城下町とし、2020年7月、日本初となる城を貸し切り宿泊する「大洲城キャッスルステイ」や、旧城下町の町屋や古民家をリノベートした「NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町」をオープン。また大洲城二の丸の期間限定カフェや臥龍山荘などの文化財などの活用、城下町の物販・飲食店舗のオープンも予定しています。
空き家となった歴史的建造物を、維持保全した上で活用できるように開発を進めるべく、第2期・第3期の開発を予定しています。まちの景観を維持したまま、空き家を修復し、ホテルの増床を行うことで、城を含めたまち全体がホテルとなる分散型のブティックホテルを展開し、まちに新たな事業者を積極的に誘致し、まちの賑わいコンテンツを増やす計画です。
また、建物などの有形文化だけでなく、地域の伝統芸能である神楽や火縄銃の鉄砲隊など、これまで地域の人がボランティアで進めてきた活動を、コンテンツとして取り込むことでマネタイズし、継続的な活動が可能になることを目指しています。地産地消への取り組みも進め、キャッスルステイで提供する大洲の食材・特産品を、「キャッスルステイ選定品」として、町の事業者と連携、ブランディングを進める予定です。
このように、歴史的建造物をはじめとする歴史的観光資源を、観る対象から利用する対象とすることで、話題を作り、それを目的に人がまちを訪れ、活性化することで収益を生み、まち全体が賑わいを取り戻し、持続可能なサイクルを作り上げる取り組みを、事業として進めているのがバリューマネジメントです。
■メディア紹介
「愛媛県大洲市の町家・古民家等の歴史的資源を活用した観光まちづくり」として
日経新聞にて城泊を紙面トップに掲載
他、新聞各社、テレビなどでの紹介
「バリューマネジメント事業活動として」
テレビ東京・カンブリア宮殿、NHK・ライジング、他
年間200以上のメディアに紹介
■社名
バリューマネジメント株式会社
■代表者名
代表取締役 他力野 淳
■URL
https://www.vmc.co.jp